今回は、チェンマイのロイクラトン・イーペン祭りについて紹介したいと思います。昨年参加した時の様子や雰囲気を写真を交えて紹介し最後にこれから参加する人へのアドバイスを書いてみました。
この記事の概要
タイのロイクラトン祭りやチェンマイのイーペン祭りとは?
下のポストカードはチェンマイのロイクラトン祭り(イーペン祭り)の写真ですが、一度はこのような光景の写真や映像をネットやテレビなどで見たことがある人もいるかと思います。
まずは、簡単にロイクラトン祭りやイーペン祭りの概要を紹介します。
祭りの概要
「ロイクラトン」の「ロイ」は流す、「クラトン」は灯篭を意味し、ロイクラトン祭りは陰暦の12月、現在の11月の満月の夜に開催されるタイの催事で、日本の灯篭流しのように川に灯篭を流す儀式のことをいいます。
これには農業の収穫や水の精霊への感謝の想いが込められているといいます。
ロイクラトン祭りはタイ全土で行われますが、そのなかで最も有名なのがチェンマイのイーペン祭りです。
チェンマイのロイクラトン祭りはイーペンといい、もともと陰暦の2月の満月におこなう伝統的な行事だったものが現在ではロイクラトンと同時期に行われるようになったことに由来しているようです。
このチェンマイのイーペン祭りでは、灯篭を流すことに加えて上のポストカードの写真のようにコムローイというランタン(熱気球)を夜空に放つことで有名です。
これは、天の仏陀への感謝の気持ちを捧げ幸運を祈るために行われているそうです。
ディズニーアニメ「塔の上のラプンツェル」での灯籠をあげるシーンはこのお祭りがモデルとなった言われています。
幻想的なお祭りとしてテレビ番組でもたまに紹介されていますね。
毎年4月に行われる水かけ祭りソンクラーンと並んで外国人観光客にも人気のイベントです。
2016年の日程
祭りが開催されるのは陰暦の12月の満月の日とされているため、毎年決まった日にちに行われるわけではありませんが、今年2016年の開催スケジュールは、11月13日~15日と先日発表されました。
チェンマイのイーペン祭りでコムローイが打ち上げられるのは11月14日で、この日にメージョー大学で行われる外国人観光客向けの打ち上げイベント「イーペン・ランナー・インターナショナル」と一般向けのイベント「イーペン・サンサーイ」が行われます。
2015年の様子
さてここからは、昨年の2015年に実際に自分がこのチェンマイのロイクラトン祭りに参加したときの様子を感想を交えて簡単に紹介したいと思います。
2015年のイーペン祭りは、11月24日~26日の3日間で行なわれました。そして、2015年のお祭りの重要情報として、前年まで行われていたメージョー大学でのコムローイの一斉打ち上げのイベントが開催されなかったことです。
外国人向けのイベントは例年通り開催されましたが、このイベントに参加するためにはチケットの事前購入が必須で手配することができなかったので参加はできませんでした。
そのため、コムローイの打ち上げはメージョー大学に見に行くのだろうとなんとなく思っていたものの、なにも調べておらず直前になってこの情報を知ったため、どこでコムローイの打ち上げを見ればいいのか少し迷ってしまいました。
直前に慌てて市内中心部で開催されるイベントや見所のスケジュールを確認した上でその日のメインとなっていそうなイベントの場所に行くようにしました。
11月24日(1日目)
イベント初日であるこの日最初に向かったのはターペー門で開催されたオープニングセレモニーです。
その後、ターペー門からすぐ近くのKotchasan Roadでパレードの見学をしました。
しばらくの間写真を撮ったりしながらずっと見学していました。
いろいろなタイの伝統的な装いが出てきて興味深かったです。
参加している人は主に地元の若者のようですね。
感想としては、全体的にパレードといっても騒がしい感じはあまりせず非常に厳かな感じのするものだと思いました。
若いタイ人の美男美女が伝統衣装に身を包んでいる様子はなかなか見栄えよく見学者はみんな熱心に写真を撮っていました。
少々マナーの悪い外国人が道路の真中まで侵入し間近でカメラを向けてもみな嫌な顔ひとつせず笑顔で応えるタイ人には懐の深さを感じました。
Kotchasan Roadでパレードを見てから、その後、ナイトバザールのあるChang Klang Road(チャンクラン通り)まで移動してここでも同じようにパレードをやっていたので少し見学しました。
1日目はオープニングイベントとパレードの見学で比較的静かな感じでした。
11月25日(2日目)
二日目は夕方の5時くらいからお祭りのイベントに向けて行動を開始しました。
最初に向かったのは、ピン川です。
ここでの目的は灯篭流しの見学です。
まだ暗くならない比較的早い時間からすでに灯篭流しをしている様子が見られました。この灯篭(クラトン)は川の近くに屋台が出てたくさん売られているので外国人でも買って流すことができます。
しばらく灯篭流しを見た後、そのままピン川横のCharoen Prathet Road(チャルン・プラテート通り)を北に進んで行き市庁舎前で19:00から始まる予定のミュージカルパフォーマンスを見に行ったのですが、ここは特に見どころはなく行ってもあまり意味がなかったかもしれません。
そして、日が沈んであたりが暗くなり空を見上げてみるとすでにコムローイが打ち上げ始められているのを発見します。
市庁舎でのイベント見学は途中で切り上げコムローイが打ち上げられている方向へ向かって歩いて行きます。
すると、途中、ピン川横にある空き地のような場所で多くの人がコムローイの打ち上げを行っていました。
ここでは外国人、タイ人問わずたくさんの人が打ち上げを行っていました。
間近でコムローイを放つところを見ることができました。
もちろん、コムローイも近くでたくさん売られているので自分で打ち上げることもできます。
下の写真はピン川に架かるナラワット橋近くのターペー通りの様子です。
ここは完全に歩行者天国となって道の真中でみんなコムローイの打ち上げを行っておりカオス状態になっていました。
おそらく市内中心部でここが一番人も多く盛り上がっていたのではないでしょうか。ピークの時間帯は20:00~22:00くらいでしょうか。
実際に自分で打ち上げてみるのも楽しいですがぼーっ見ているだけでも楽しいです。
夜空に舞う無数のコムローイは幻想的で本当に美しいです。
ターペー通りをピン川の方からずっとターペー門方面へ歩いて行き1日目オープニングイベントがあったターペー門前に行ってみると、ここでもコムローイの打ち上げはおこなわれていました。
時間帯も少し遅かったので人も比較的少なく静かな感じでそれもまたよかったです。
以上が2日目の様子です。
2日目のコムローイの打ち上げがやはりチェンマイ・イーペン祭りの最大の見どころ・メインイベントといっていいでしょう。
実際に見た夜空に舞う無数のコムローイはテレビや写真で見ているだけでは感じられない幻想的な美しさで大満足です。
最初に少し触れたようにメ―ジョー大学でのコムローイの打ち上げイベントに参加できないということでどの程度のものが見られるのか少し不安でしたがそれも杞憂に終わりました。
11月26日(3日目)
最終日の3日目は、ターペー通りでパレードの見学をしました。
パレードは1日目にもありましたが、この日はまたちょっと違う雰囲気でした。三日目のパレードは学生の鼓笛隊のような演奏もあって初日のものよりも賑やかな感じでした。
最終日は1時間ほどパレードの見学をしただけでお祭りの見学自体はここで終了して、あとはそのまま夜のナイトマーケットなどの観光へと移りました。
ここで紹介したのは昨年の様子で、毎年開催される日にちは異なりますが、1日目~3日目に行われるイベントは似たような感じになっていると思うので今年参加しようと思っている人にも参考になるのではないかと思います。
これからロイクラトン・イーペン祭りに参加する人へのアドバイス
上記では、昨年2015年にチェンマイのロイクラトン祭りに参加したときの様子を紹介しましたが、最後に今年これから参加する人に向けたアドバイス・助言を書いてみたいと思います。
ツアー・ホテルの予約は早めに!
まずはツアーの予約は早めにしておいたほうがよいです。チェンマイのロイクラトン祭りは外国人にも本当に人気のイベントなので世界各国から観光客が押しかけます。
実際、昨年の祭りの期間中は市内に無数にあるマッサージ店も何件か周らないと入れないくらいでした。
もちろん日本人にも人気で一度は参加してみたいという人は多いです。
日本から参加される方は旅行会社等のツアーに参加されるのが一般的だと思いますが、すぐに売り切れてしまうようなので予約可能なうちに早めに申し込まれることをおすすめします。
特に、外国人向けのコムローイ打ち上げイベント(イーペン・ランナー・インターナショナル)に参加してみたいという人はチケットの枚数にも限りがあるのでお早めに。
また、ホテルについても予約は早めにしておきましょう。泊まるホテルが全くなくなるということはないと思いますが、自分の泊まりたい希望のホテルが予約できなくなる可能性はあります。せっかくなら希望するところに泊まりたいですよね。
>>>チェンマイのホテル一覧
個人で行かれる方へ
ツアーには参加せず個人で行こうと考えている方は、当たり前のことですが、事前の調査・準備をしっかりとしたほうがよいです。
ロイクラトン開催日の日程、コムローイの打ち上げ日、イベント会場などを確認してどこに行きたいかをしっかり決めておきましょう。
自分のように行き当たり場ったりで行くと当日の朝ギリギリになって調べることになって焦ります。
最悪、見たいものが見れずに後悔することになります。
ロイクラトン祭りの日程についてはタイ国政府観光庁のホームページなどに詳しいスケジュールが掲載されます。
日程に関してつけ加えると、もし3日間すべて参加するのが日程的に厳しい人は一日目と三日目を外してコムローイの打ち上げが行われる二日目だけ参加するというのもアリだと思います。逆にこの二日目を外すのはあり得ないですね~。
コムローイの打ち上げを見るのにベストな場所は?
最後に、チェンマイのイーペン祭りのメインイベントであるコムローイの打ち上げについて少し触れておきたいと思います。
今年2016年は、コムローイの打ち上げは11月14日のみとなっているようです。
昨年も打ち上げ日の前日と翌日は全く見られなかったのでコムローイの打ち上げが見られるのはこの日だけと考えておきましょう。
今年、参加されるのであれば、メイン会場であるメ―ジョー大学に行ってみるのが一番いいという気がします。
しかし、メ―ジョー大学のイベントに個人で行く場合は、足の確保など帰りがけっこう大変なようです。
行ったことにある人に聞くと、タクシーが捕まえられない、捕まえられても数千バーツのボッタクリ価格、渋滞で車が動かずホテルにもどるまで数時間かかった、などいろいろ大変だったみたいです。
移動手段を事前に手配しておくなどの準備が必要でしょうね。
もし、個人で行くのが難しいと思う人は、昨年の様子から考えると市内中心部でも十分に楽しめるような気がします。
市内中心部で見る場合は、昨年の様子を踏まえると灯篭流しが行われているピン川周辺やナラワット橋近くのターペー通りがいいのではないかと思います。
このチェンマイのロイクラトン祭りは本当におすすめできるイベントなので参加されていない人はぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。
タイに何度も来ている人やタイに長く住んでいる人にとってもタイのことを見つめ直すきっかけにもなるようなイベントだと思いました。