今回は、予約していた海外航空券のフライトが遅延・欠航(キャンセル)になった場合の対応方法について紹介します。
この記事の概要
はじめに
最近、台風や地震などの自然災害の影響で飛行機が遅延・欠航になるというニュースをよく見ます。
台風による大きな被害で一時閉鎖になった関空や、地震の被害を受けた北海道の新千歳空港で利用客が足止めされているニュースは、空港を比較的よく利用する身としては、他人事として見ることができませんでした。
これまで、このような大きな混乱に見舞われた経験はありませんが、誰の身にも起こりうることなので、普段から万が一のことを考えて準備しておくことが必要だと痛感させられました。
そこで今回は、予約していたフライトが遅延や欠航(キャンセル)になった場合に、起こりうることや対処法などを考えてみました。
このブログはタイに関するものなので、実際にタイに行く場合を想定して考えてみましょう。
日本出発時に遅延・欠航が発生する場合
まずは、日本出発時にフライトの遅延・欠航が発生する場合について見ていきましょう。
事前の情報の確認は必須
日本出発予定日に、台風が近づいてきているなど悪天候でフライトの遅延・欠航が発生しそうな場合は、2日~3日前から天気予報をよく確認するなどしてアンテナを張り巡らせておくようにしておきたいところです。
台風の場合は、急に速度が早まったりコースが変わるなど予測が難しいところがあるので注意が必要です。
前日までの段階で、明らかに欠航と判断できる場合も出てくるかと思います。
出発当日は空港に向かう前に必ずフライトの運航状況をチェックしておきましょう。
グーグル検索で確認
今では、自分の乗る便名でgoogle検索すると当日の運航状況が出て来ると思います。
以下は、タイ航空のTG641の例です。
航空会社のホームページ
また、自分が航空券を購入した航空会社のホームページを見れば、当日の運航状況が分かります。
以下は、タイ航空のホームページですが、悪天候などで運航に影響が及ぶ可能性がある場合は特別に運行状況を案内するページが準備されています。
(http://www.thaiair.co.jp/special/operation_info_irr/index.php)
空港のホームページ
空港のホームページにもリアルタイム情報を確認できるほか本日のフライト検索で運行情報の確認ができます。
以下は、関西国際空港のホームページです。
(https://www.kansai-airport.or.jp/)
国内空港の公式HP
どのタイミングでどの場所に最新の情報が出てくるか読めないところがあるので複数の情報源を確認したほうがよいでしょう。
空港へは行った方がよい
空港に向かう前に欠航と分かった場合は、航空会社に連絡して振り替え便の有無やキャンセルする場合は払い戻しについて確認するとよいと思います。
旅行会社で予約している場合は、振り替え便の案内などの連絡が来るはずです。
ただ、遅延や欠航とはならない可能性が残されており、当日中に明らかに飛行機が飛ばないと考えられる場合や交通機関がストップしていて空港へ向かえない等の場合以外は、極力、空港へは行ったほうがよいと思います。
以前、航空券を予約した旅行会社から次のようなメールが送られてきたことがあります。
最新の情報は空港に入る場合が多く、空港にいる人たちから優先的に案内されます。
遅延・欠航した場合の対応
では、空港に着いた時点で遅延か欠航と分かった場合を見ていきましょう。
遅延の場合
遅延と一口に言っても、1~2時間程度の遅れの場合もあれば、翌日になってしまうような大幅な遅れもあるかと思います。
遅延の場合は、基本的には、自分が予約した便が出発できるようになるのを待つというのが一般的です。
大幅の遅延の場合は、払い戻しに応じてくれる航空会社がほとんどだと思いますので、状況に応じて飛行機に乗るのをあきらめるという選択も必要かと思います。
欠航の場合
運悪く自分が乗る便が欠航となってしまった場合は、
- 振替便へ変更
- 払い戻し
のどちらかで対応することになるかと思います。
航空会社が用意してくれる振替便を利用するのが最も一般的です。当日乗れることもあれば、後日便となってしまう場合もあります。
自分の都合を考えキャンセルせざるを得ない場合もでてくるかと思いますが、欠航の場合も、払い戻しに応じてくれる航空会社がほとんどです。
航空券の買い直しについて
悪天候などではなく機体のトラブルなどで、運悪く自分が乗る予定の便だけ欠航となってしまうこともあるかと思います。
そのような場合は、当日購入可能な航空券があれば、欠航となった便の航空券はキャンセル(破棄)して別便を利用するという手段もなくはないです。
ただ、欠航となった購入済みの航空券について、キャンセルして払い戻しに応じてくれるかどうかは少し微妙なところだと思います。破棄することになる可能性が高い気がします。
どうしても行かなければいけない予定があるときなどの最終的な手段かなと思います。
タイ国内での乗り継ぎや出国時に遅延・欠航が発生する場合
次に、タイ国内での乗り継ぎや出国時に遅延・欠航が発生した場合について考えてみます。
乗り継ぎの注意点
タイ国内での乗り継ぎについては少し注意が必要です。例えば、日本のどこかの都市からバンコクを経由してチェンマイへ行くと仮定します。
日本→バンコクとバンコク→チェンマイの航空券をひとつの航空会社(たとえばタイ航空)で通しで購入している場合は、日本からバンコクへ向かうフライトが遅延しバンコクからチェンマイへのフライトに間に合わない場合は、通常、振替便を手配してくれるので問題ありません。
しかし、タイ国内線はLCCがけっこう充実しているので、日本とタイの往復便とは別にタイ国内各都市への航空券を購入して旅行する人も多いと思います。
例えば、日本からバンコクへのフライトをタイ航空、バンコクからチェンマイまでのフライトをエアアジアなどと別の会社で別々に購入している場合は、遅延で乗り損ねても保証はしてくれません。
なので、このように別々に購入する場合は、多少の遅れがあっても大丈夫なように乗り継ぎの時間に余裕を持たせておくことも必要です。
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また、タイ国内線のLCCは、スワンナプーム発着便もごく一部ありますが、ほとんどはドンムアン空港を利用しています。日本からのタイ到着便がスワンナプームの場合は、スワンナプームとドンムアン間の移動時間なども考慮しておくことが必要です。
なお、入国審査の時間を短縮させたい場合は、ファーストトラックというサービスもあります。
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タイ出国時
タイを出国する際の遅延・欠航についての対応としては、基本的には、日本出国時と変わりはありません。
当日の運航状況は確認するようにしましょう。
タイの空港の公式HP
またフライトの遅延とは関係ありませんが、タイ特有の問題として渋滞があります。タクシーなどの車で空港に向かう場合は時間に余裕をもって行動することをおすすめします。
そしてもし飛行機が遅延・欠航となり、予定していた日に乗れなくなってしまった場合は、日本と違い帰る家がないのでホテル等に宿泊する場合は自分で手配しなくてはいけません。
遅延や欠航の理由や状況によっては、航空会社でホテルなどを手配してくれることもあります。
一度、タイ出国時に6時間程度遅延になったことがありますが、その時は空港内のラウンジを使えるように手配してもらったことがあります。
海外旅行保険の航空機遅延補償について
海外旅行保険の航空機遅延補償について簡単に解説しておきます。
フライトが遅延・欠航となった場合、海外旅行保険の航空機遅延補償が受けられます。
この航空機遅延補償は、年会費が無料のクレジットカードではほぼ付いてくることはなく、証券タイプの海外旅行保険でもオプションで別料金になっていることがほとんどです(1週間程度の旅行であれば100円前後)。
エイチ・エス損保の海外旅行保険たびともより航空機遅延費用等の概要の箇所について引用します。
保険金をお支払いする主な場合
② 搭乗していた航空機の遅延等により乗り継ぎの予定だった出発機に搭乗できず、到着機の到着時刻から6 時間以内に出発機の代替となる他の航空機を利用できない場合
お支払いする保険金
① 出発地(着陸地変更のときの着陸地を含みます。)または乗継地において、代替となる他の航空機が利用可能となるまでの間に負担したホテル等の宿泊施設の客室料、食事代、ホテル等への移動に要するタクシー代等の交通費、航空機の代替となる他の交通手段を利用した場合の費用、国際電話料等通信費(払い戻しを受けた金額または負担することを予定していた金額は差し引きます。)
② 目的地において提供を受けることができなかった旅行サービスの払い戻しを受けられない費用および取消料・違約料等
保険金をお支払いできない主な場合
・保険契約者、被保険者、保険金を受け取るべき者の故意・重大な過失・法令違反
・戦争、革命などの事変(ただし、テロはお支払いの対象となります。)
・放射能汚染
・地震もしくは噴火またはこれらによる津波
・・・など(注)補償開始前に決定していた欠航、遅延等によって生じた費用は、保険金のお支払いの対象となりません。(補償は保険始期日以降で海外旅行の目的をもって自宅を出発したときに開始します。)
以下、重要だと思われるポイントです。
重要ポイント
- 台風による欠航や遅延は補償の対象
- 遅延の場合は6時間以上の遅延が対象
- 保険が適用対象となるのは、出発日(自宅を出発した後)に、欠航・遅延が発生した場合
- 支払われる保険金は3万円まで
- 保険(航空機遅延補償のオプション)に加入できるのは前日まで
海外旅行保険に加入される方は、これらのことを考慮しておくとよいでしょう。
おわりに
以上、簡単にですが、飛行機が遅延・欠航になった場合の対応について紹介しました。
実際のところ、購入した航空券の種類や航空会社がレガシーキャリアかローコストキャリア(LCC)かなどで対応や扱いは様々だと思いますが、ここに書いた本当に基本的なことだけでも頭に入れておくと、いざというときに、パニックにならなくても済むと思います。